偏見に満ちた攻撃は【無効化】する
SNSがここまで広がったことで、一般の人も他人から否定されたり、偏見に満ちた発言を受けることがあるかもしれません。
そんな時、それを否定するよりも【無効化する】という方法もあるそうです。
その一例を明治大学教授、堀田秀吾さんの書籍より引用させていただきます。
以前、サッカーのキング・カズこと三浦知良さんが、現役を続けていることに対し、元プロ野球選手で野球評論家の張本薫さんから、某テレビ番組で「若い選手に席を譲らないと。団体競技だから、伸び盛りの若い選手が出られない。だから、もうお辞めなさい」などと言われたことがありました。
スポーツ選手の年齢に関する偏見が、もとになった発言です。
この発言を受けて、ネットもメディアも炎上しました。
しかし、キング・カズは、やはり役者が違います。
次のように返したのです。
「張本さんほどの方に言われるなんて光栄です。『もっと活躍しろ』って言われているんだなと。『これなら引退しなくていいって俺に言わせてみろ』ってことだと思う。張本氏の「侮辱」のことばを「激励」ととらえたのです。
これには、世間も当の張本さんも絶賛。
アスリートの先輩に対して顔を立てつつ、攻撃の無効化に成功しました。「反動蹴速迅砲【はんどうしゅうそくじんほう】」というのは、サッカーマンガ『キャプテン翼』の中で、ある登場人物が使う、相手のシュートをそのまま蹴り返すカウンターシュートのことです。
キング・カズの切り返しは、相手の攻撃を見事に返して点を取ったということで、まるで反動蹴速迅砲のようでした。
こういった無効化は、必ずしもすぐに効果があるとは限りませんし、空振りに終わることもあるでしょう。でも、そこであきらめてしまっては何も変わりません。
不毛に見えても、少しずつ上書きしていくことで、いつか認識が変わるときが来るかもしれない…。
そう信じて、意識的に偏見に立ち向かい、矯正しようとする姿勢も大切です。
『「勘違い」を科学的に使えば武器になる』秀和システム
一人ひとり人は皆違うもの。
ですから意見も違っているのは当然ですが、「相手が間違っている、そして自分は正しい」の主張の応酬では精神的にも参ってしまいます。
「相手の間違いの『間』が抜けない人は『間抜け』と呼ばれる」と言われます(笑)
「間違っている!」と相手も否定ばかりしているのではなく、ただ「違っているんだな」と淡々と受け入れる。それも大事です。
自分への意見も、それを否定するという方法以外にも、無効化するという考え方も身につけておきたいものですね!
池上彰さんの名言
『自分が賛成するような意見だけではなくて、自分が読んでいて不愉快な意見とか、自分の考え方とは違う意見にも接してみる』
あなたの毎日がワクワクに溢れますように。