目には見えなくても、相手には伝わってるかも?
目には見えていなくても、心を込めた動作は相手に伝わっているようです。
そんなエピソードは元CAさんの三上ナナエさんの書籍より
先日、訪問販売をしている女性がインターホン越しに一所懸命何かを説明しているのを道端で見かけました。
断られてしまったようで、インターホンを勢いよく切られる音が響いていました。
しかし、その女性はインターホンに向かってゆっくり深々とお辞儀をしたのです。
もちろん、その姿は相手には見えていません。
ただその姿に、時間をさいて聞いてくれた相手への感謝の気持ち、それと同時に彼女の仕事への誇りを私は感じました。
一瞬のしぐさに心を打たれた瞬間でした。
お辞儀は、言葉以上に心が伝わる「3秒でできる」最上級の気遣いかもしれません。
CAもお辞儀を大切にしています。
機内アナウンスの「ご搭乗ありがとうございます」に合わせて、その場でお辞儀のご挨拶を必ずします。
あるとき、後輩のMちゃんは、カーテンで仕切られた場所で担当の仕事をしていたのですが、そのアナウンスが流れたとき、しゃがんでいたのを立ち上がり、お客様がいるほうを向いてお辞儀をしました。
当時ほとんどのCAは、カーテンの中で仕事をしているときはお客様に見えないので、アナウンスに合わせてのお辞儀などはしていませんでした。
それだけに、誰も見ていないところでも深々とお辞儀をしているMちゃんに、私は衝撃を受けました。
その日の反省会では、このエピソードを共有し、これからはみんなで真似しようという話になりました。
そのお辞儀は、サービスをする立場の私たちの「心の襟」も正すことに繋がりました。
見えないといえば、電話応対なども相手には姿が見えない状態です。
しかし、電話の向こう側でどんな表情で話をしているのか、どんな姿勢なのかは、怖いほど想像できてしまうものです。
あるセミナーで、電話応対のロールプレイを背中合わせで行いました。
お辞儀をしながらお詫びをした場合と、そうでない場合をあててみようというゲームをやったのですが、驚くことに、ほとんどの人がその違いを聞き分けることができたのです。
見えないからこそ、お辞儀をしなければ本当の気持ちが声に乗って伝わらないのです。
お辞儀は、一瞬でできる動作でありながら、相手に思いを伝えるための必須動作でもあります。
相手に見える、見えないに関わらず、「お辞儀」をプラスしてみることで、あなたの思いが一段と相手に伝わるでしょう。
『「気遣い」のキホン』すばる舎
電話の時、頭が自然と下がってしまうことは昭和な自分の象徴かと思ってましたが、そんなことはなさそうです(笑)
今は電話だけでなく、ZOOMもあります。
ここでも「見える部分だけ綺麗にしておいて〜」とかも気をつけたほうが良いかも。
画面上だけで取り繕っても、相手への気持ちの部分を大切に思っているかどうかは伝わってしまうかもしれませんね。
目に見える見えないは関係なく、しっかりと自分の相手への想いや気遣いは所作に込めていきたいものです!
世界中で愛される物語『星の王子様』より名言
『心で見なくっちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ』
あなたの毎日がワクワクに溢れますように。