人の心と行動は複雑系です
『商い』は『飽きない』といいますが、常に悩みは付きものですね。
そんな悩み多き商人の間で『商人の母』と呼ばれる、山田文美さん。
2016年12月号の商業界ではお客様の心と、商人の心からの視点で伝えてくれます。
例えば相談室のページ。
Q.上からは高額品を売れと言われますが、お客からは「高い」と言われるのが辛いです。
とか、
Q.「声かけしても無視されると、しない方がいいのかと悩みます。
などなど、どんな回答になるのか、質問だけでドキドキしませんか?
是非、商業界で確認していただければと思います。
さて、本日はその中から一つの質問部分だけ引用させていただきます。
相談
Q.「買えないわ。見ているだけ」と言われ、取り付く島もありません。途方に、くれてしまいます。
A.実は、人は言葉ではうそをつけても動作でうそをつくのは難しいのですよ。
だから、「買えないわ。見ているだけ」を言い換えると「口では買えないと言いながら、行動では熱心に商品を見ている」とります。
お客は買わないと言ったわけではなく、興味があると言ったのです。
中略
この場合は、お客の行動に対する『あなたの感情』を伝えましょう。
以下のような流れです。
① 「 ご覧いただき嬉しいです。今日は商品特徴だけ伝えさせていただいてもよろしいですか」などと、買わない前提で話を進めてみます。
②お客が「どうぞ」と許可してくれたら、
③「では、説明が終わったら感想聞かせてくださいね」と前置きして本題に入ります。
すると、自然とお客と会話が始まります。
「まず私が話して、次はあなた」と、話す順番を決めるだけで会話になるのです。本当です。だまされたと思ってやってみてください。
確かにお客様の言葉でいう事と行動は必ずしも一致しないという事に遭遇する場面はたくさんあります。
また、行動経済学などでも、人間はその時の気分や好き嫌い、感情を優先させて不合理な行動をとることがあるのを前提としているというのもあります。
人の心と行動をしっかりと意識していくことは常に大切なことだと、考えさせられる今日この頃です。
まずは、マネからでも、相談からでも、とにかく動いてみる。始めてみるのが大切なんですよね。
ダン・アリエリーさんの名言
『大半の人は、自分の求めているものが何かわからずにいて、状況とからめて見たときに、はじめてそれがなんなのかを知る』
あなたの毎日がワクワクに溢れますように。