ワクワクする「名言」で1ミリ前進

毎日を1ミリでもワクワクに。気楽に読める内容です。

相手のこころにそっと寄り添う大切さ

 選ばれる会社、選ばれる人には共通点があります。

相手のこころに寄り添う姿勢、今回はその辺りをこちらのエピソード引用・共有させていただきます。

 

顧客から選ばれる会社へ

アデランスは一時売り上げを優先する営業に陥っていたそうです。

 

そこからもう一度商いの原点に立ち返り、お客様一人一人と向き合い、ご要望に沿った質の高いサービスを提供する営業スタイルに変化を遂げることを目指し、見事に成功されました。

 

そのような成長の結果、それまでになかったようなお客様との感動エピソード、スタッフ同士の感動エピソードが報告されるようになりました。

東京の本社でお客様からの問い合わせや相談の応対をする社員の感動エピソードです。

 

ある日、ウィッグを探しているS様という女性のお客様が電話をしてこられました。

「これから抗がん剤治療を始めようと思っています。副作用で髪が抜けると医者から言われたので、ウィッグを使おうと思い何社か問い合わせをし始めたところです」

そこでオペレーターは、ウィッグ購入に至る過程をわかりやすく説明しました。

途中、電話の声に耳をすませてみると、そのお客様が電話越しに泣いていらっしゃるのに気づきました。

声の様子から、S様が自分と同じくらいの年齢ではないか、とも感じていました。

なんでも、お子様の学校行事に参加する機会が多く、まさか髪の抜けた母親が子供たちの前に出ていくわけにはいかない。

できるだけ自然なウィッグが見つからないと学校に行くことができない、という事情をお持ちでした。

このオペレーターにも子供がいるので、S様の苦しい胸の内が自分のことのように理解できました。


本当はお客様の応対で感情的になりすぎてはいけないのですか、このときばかりは、声を押し殺しながら、もらい泣きしてしまったそうです。

そこでとにかくS様が安心してウィッグ選びができるよう、無理な勧誘はせず、その日はひたすらお話をお聞きすることに徹しました。

そして話が終わった頃「お決まりになられたときは、ご連絡くださいませ。抗がん剤治療の成功を心よりお祈りしています」と伝えて、電話を終えました。

 

それから数日後のことです。
店舗のカウンセリング担当者からこのオペレーターに連絡がありました。

以下は店舗のカウンセリング担当とオペレーターのやりとりです。

 

「関東地区〇〇店のカウンセラーをしているものです。実はS様というお客様がうちの店にこられて、私が面談させていただいたのですが、昨日無事にウィッグが出来上がったことを報告したいと思いまして・・・・」

 

「それはよかったですね。ところで、なぜわざわざ私に連絡をくださったのですか?」

 

「もちろん、社内ネットワークの顧客対応履歴を見れば、あなたが最初の電話対応された記録は残っています。S様はうちの店へ最初に来られた時から、あなたのことばかり話されるのです。」

 

「え!本当ですか?」

 

「あなたの電話対応のあと、S様は何社か問い合わせをされ、改めて当社にご連絡を頂いたそうです。 そこで私の店舗が紹介され、ご成約いただいたのです」

 

「どのメーカーも対応が事務的で、とても冷たい印象を受けられたとか。そればかりか気持ちを察することなく営業トークの繰り返しで、悲しい気持ちになられたそうですよ」

「最初に対応してもらったあなたがとても親切だったのが一番印象に残ったとのことで、当社に選ばれたそうです。来店されたときはいつもあなたのお話を楽しそうにして帰っていかれるので、ご報告を兼ねてお電話させて頂きました」

 

「やはり想像通り素敵な思いやりのある声をしていらっしゃるのですね。 あなたの対応があったからこそ、今回のご成約に結びついたのだと思います。いつか私が本社を訪れることがあるかもしれませんから、その時は ランチでもご一緒しましょう」

 

『顧客から選ばれる会社へ』柿原まゆみ著

 

  【本日の名言】

星の王子さま」の中にこんなセリフがあります。

 

「こころで見なくっちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。 かんじんなことは目に見えないんだよ」

 

お客様の心の内側、

「どんな気持ちで今いるのか?」

表情だけ言葉だけ、では見えないものがたくさんあります。

自分の心で感じられる人こそ、これからますます大切になっていくんでしょうね!そんな達人を目指したいです。

 

 

あなたの毎日がワクワクに溢れますように。